北回帰線、ビール、となかい

音楽とビール、たまに夢うつつ

mogwai - come on die young

流れ始めた瞬間に、それをよく聴いていた当時の記憶がフラッシュバックする曲が、誰にでもいくつかあると思う。僕にとって、この曲はそのうちの一つ。

 

季節は冬。当時は通勤のときに、いつもこのアルバムを聴いていた。自転車で走ると、冬の朝の風が顔を刺し、耳がきりきりと冷えたものだった。あれからもう10年は経つんだなと思うと、長かったような、そうでもなかったような、不思議な気分になる。

 

現在は転勤して海外に住んでおり、今は今でいろいろ忙しく、また当時は当時で自分なりに必死に生きていたような気がする。あんまり余裕はなかったかもしれない。

 

しかし、あのときの通勤時間に、このアルバムを何度も聴いていたことが、こうして今の記憶に温かく残っているわけだ。あの会社までの道のりは、孤独で、だが豊かな時間だったと思う。そう考えると、人生って案外なんでもないようなことでしあわせになれるんだなと、最近しみじみと思う。

 

 

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